スパゲティ・カルボナーラの濃厚な味わいが大好き! という方も多いはず。でも、お店で注文したものが美味しいのに気をよくして、自宅で作ろうとしても、なかなか上手くいかないとお悩みの方はいませんか? カルボナーラはシンプルなレシピであるだけに、素材の善し悪し・手際の善し悪しがストレートに出てしまうものです。大ざっぱな作り方では、濃厚・なめらかな美味しいものはできません。今日はお店にも負けないカルボナーラの作り方のポイントをご紹介します。
目次
材料
スタンダードなカルボナーラの材料は、
●パスタ
●牛乳
●生クリーム
●ベーコン
●胡椒
となります。素材も美味しいカルボナーラの決め手になりますから、どんなものを選べば良いかから、ご紹介していきますよ。
【コツ1】パスタは太め
カルボナーラはその濃厚な味わいが持ち味です。一般的に、濃い味のソースには、パスタは太いものの方が良く合うとされています。普通におうちに常備してあるような1.6mmのものでも充分美味しいものは作れますが、リングイーネという、少し平べったい形をしているパスタを選ぶと、ソースとの絡みが絶妙になります。さらにこだわりたい人は、表面がざらざらしているパスタを探すといいですよ。
ゆで上げたあと、ソースとからめますが、そのときにはもう火は使いませんので、袋に記載されている通りのゆで時間で構いません。
【コツ2】ベーコンは厚め
美味しいカルボナーラには、ベーコンの食べ応えが欠かせません。スーパーで売っている薄切りのものでも作れますが、本格的なものを作りたい人は、ブロックのものを探して厚切りのものを使いましょう。オリーブオイルを熱して、ベーコンをカリカリになるまで炒めましょう。漕がさないように、火力は中火くらいで。ニンニクの風味もカルボナーラと良く合いますから、お好みで、炒めるときにニンニクの薄切りを加えてもよいでしょう。痛めたあとに、余分な油を拭き取っておきます。ほんの少し作り方を丁寧にするだけで、味わいはぐっと変わってきますよ。
また、ベーコンの燻製の香りが邪魔になるというプロもいます。ただ、普通のスーパーでは燻製されていない塩漬け(パンチェッタ)を手に入れるのは難しいので、こだわる人はベーコンをいちど茹でると、香りが柔らかくなります。
【コツ3】パルメザンチーズが味の決め手
プロは口をそろえて、良いチーズを用意しないと美味しいカルボナーラは作れないと言います。パルミジャーノ・レッジャーノというチーズが、とくによく選ばれているようです。最近は少し大きめのスーパーで、色々な種類のチーズを揃えていますから、手に入れるのは簡単になってきているかもしれません。パルミジャーノ・レッジャーノはアミノ酸を非常に多く含んでいて、仕上がったときの旨みを大きく変えます。
その他、いくつかのチーズをブレンドしているお店もあるようですが、ここからは「こだわり派」の研究課題ということにしておきましょう。
もちろん、一般的に売られている粉チーズやとろけるチーズでも作ることはできますが、一度はぜひ、味の違いを体験してみて下さい。
【コツ4】生クリームも用意する
生クリームは少し値が張るのでついつい敬遠しがちですが、本格的な美味しいものを目指すのであれば、ぜひ用意しておきたいところです。生クリームは味を濃厚にもするのですが、「卵黄の凝固温度を下げる」という重要な役割を持っています。これで卵に火が通り過ぎて、ソースがボソボソになるのを防ぐことができるのです。大ざっぱな作り方で、いちばんやりがちなのが、この「卵ボソボソ問題」。生クリームを使うことが、失敗を防ぐ作り方に繋がってくるのですね。
入れすぎは、卵の味を消してしまいますので要注意。食べ応えが重くなりすぎるのが嫌な人は、牛乳と混ぜて使ってもいいと思います。
ちなみに、イタリアでは牛乳や生クリームを使わない作り方も広く採られているようですが、火の通し方がとても難しくなるので、今回はやっぱり、入れることにします。
【コツ5】全卵で作っても良い
カルボナーラのソースは、牛乳(生クリーム)と卵とチーズを合わせて作ります。この時、卵黄だけを入れると考えている人が多いかもしれませんが、本場イタリアでは全卵を使うことも珍しくないようです。白身を入れるとボソボソになると言われていることもあるようですが、科学的には卵黄よりも卵白のほうが凝固温度が高いので、心配無用です。あっさり目の仕上がりにしたい人は、全卵を入れましょう。少しこちらの方が、お手軽な作り方になりますね。
【コツ6】卵液は熱しない
おうちで「卵ボソボソ問題」を避けるための、いちばんのキーポイントです。麺がゆであがり、ベーコンを炒め終わったら、ベーコンを炒めていた火を止めます。ゆで汁を少し加えて、フライパンの温度を下げ、ベーコンの上にパスタを投入。その後に、牛乳(生クリーム)・卵・チーズを合わせた卵液を入れます。順番が大事です。卵液が先だと、フライパンとじかに接してしまい、卵に火が通り過ぎてしまうのです。ここからは手早さが命! ソースとフライパンがくっつきっぱなしにならないように、ゴムべらを用いて和えていくのがベターです。
手際に自信がないという人は、卵液とパスタを、お皿やボウルで和えてしまうという手もあります。ゆであがったパスタに充分な熱が残っていますから、卵をボソボソにする心配がなく、なめらかで美味しいカルボナーラにできますよ。自分に合った作り方で、挑戦してみて下さい。
【コツ7】胡椒にもこだわる
黒胡椒は、「カルボナーラ」という名前の由来です。もともとこれはイタリア語の「炭焼き」を指す言葉から来ています。黒胡椒を炭に見立てて名付けたということのようで、胡椒抜きのカルボナーラは、カルボナーラではない! ということになるでしょうか。できれば、その場で挽いてトッピングしたいですね。わざわざミルを買わなくても、スーパーで容器にミルがついているものを簡単に買うことができます。
【コツ8】お皿にもこだわれる
おうちでカルボナーラをゆっくり食べていると、冷めて粘りけが強くなって食べづらくなった、なんていう経験がある人はいませんか。フォークに麺がいっぱいついてくる様子は、お世辞にもスマートとは言えません。自分一人で食べるだけなら良いけれど、お客さんに振る舞ったときにそんなことでは、ちょっともったいないですね。本格的なお店では、お皿もきちんと温めておいて、食感に影響がないようにしているのだそうです。美味しいカルボナーラのためには、どこまでも作り方を繊細にしていけるのですね。
いかがでしょう。単純なレシピであるだけに、手軽に作れる良さもあれば、こだわって作れる楽しみもあるカルボナーラ。レトルトのミートソースに飽きたという人は、ちょっと頑張って、いいものを作ってみて下さいね。
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